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  • 執筆者の写真SantilloFrancesco

(15)日本のカーデザインの現場2

もうひとつは、分業されすぎていること。

日本人は、なんでもコンパクトにしてしまうくせに、

コンパクトなものを作るのに、大きな組織を必要とする。

イタリアでは、デザイナーがアイデアからデザイン、

モデル製作、製品化まで関わる。

デザインをポンと渡してしまって変更されてしまうと、

デザイナーはその結果に責任が生じない。

「ボクのデザインと違うし」


「日本に来る前から気になっていたけれど、クルマ全体に

統一感がなくって、デザイナーの意思が感じられない。

それは、分業されすぎていて、デザイナーが製品化最後の

工程まで関わっていないから。

これでは、技術のことがわかるデザイナー、デザインのことが

わかる技術者がいなくなってしまうよね。」

イタルデザインが、単なるデザイナー集団ではなく、

モデル製作もセットで行う会社をコンセプトにしているのは、

ここにある。


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